■簡単なあらすじ
手動開(しゅどうかい)35歳。ちょっと売れ始めてきているイラストレーター。小学生の息子と会社員の妻と暮らす、ごく普通の三人家族。普通だけど普通に幸せ。そんな手動が“ある女性”と出会うことによって、普通で幸せな毎日が音を立てて崩れていく――。禁断の不倫サスペンス始動。 人生の栄光からの転落、もはや不可避。ラスト8ページで、ピンクが赤に染まる驚愕の展開へ。もはや必読。
■おすすめポイント
近年、辟易するほどメディアで目にした「不倫」、本来ならもうお腹一杯で興味の向かない題材ですが
羽生生さんとあらば別。
切っても切れない人間の性と間抜けな行動原理が強烈な人間たちで絡み合って堕落し肥大していくと思うと心躍ります。
映像化するなら『恋の門』で監督された松尾スズキさんに撮ってほしいなと思うような
情念とバカバカしさのある世界です。
それなりに幸せだった妻子持ちのイラストレーターが、一時の過ちから破滅へ一直線な不倫サスペンス。
息子の小学校の保護者会を通じて、クラスメイトの母親・椎名に「あなたの絵のファンです」と言い寄られたイラストレーターの手動。自分も有名になってきたかと浮かれるが、
彼女は「仕事場が見たい」と言い出し……。気持ちは分からないでもないけれど、既婚者が浮気すれば地獄が待っているのは必然。
それがバレて離婚だの慰謝料だの…といった修羅場展開とは別方向に進行、終盤にいくほど加速するヤバさ。
おかしな人たちに絡まれた不幸はあれど主人公には全く同情できないので、全力のドリルハリケーンで墓穴を掘り進める彼の破滅プロセスを笑って見てればいいんだろうと思いますこの作品。
話としては面白いものの絵がかなり独特。セックス(未遂あり)などエロシーンもありますが、
この作者の絵で抜けるのはかなりのツワモノでありましょう(笑)。
■読んでみる
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