■簡単なあらすじ
65歳を過ぎ夫と死別し、数十年ぶりに映画館を訪れたうみ子。そこには、人生を変える衝撃的な出来事が待っていた。海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、うみ子は気づく。自分は「映画が撮りたい側」の人間なのだと……。心を騒ぎ立てる波に誘われ、65歳、映画の海へとダイブする!!
■おすすめポイント
これを読んで心に響く人は、たぶん船を出す可能性を持っている人。
話運びが丁寧なことに驚かされます。
うみ子さんの置かれた立場、ご主人、娘さん、ひとつひとつに意味がある。
またうみ子さんの、高齢なりの謙虚さめいた部分と現代社会と繋がる柔軟さを持ち合わせたキャラクター設定も秀逸。
カイくんの浮世離れした感じは知らないおばあちゃんと接点持つことに違和感を感じさせないし、刹那的な境遇がうみ子さんをドライブさせていくあたりも説得力あり。
トンでもない刺激や才能に出くわして覚醒する、という話ではない。
フツーの人が許容できる範囲の気づきを積み重ねて、ありのままの自分に辿り着く。
主人公はおばあさんということでのギャップの面白さはあるものの、若い人にもきっと響くテーマだと思う。
作画もスマートな割に表情豊かで適度な情報量、内容とベストマッチです。
お気に入りの一コマは、「老人と海」を見て涙するうみ子さんだなー。
このコミックこそエモいです。
まず主人公のうみ子さんの所作の上品さに見惚れました。
うみ子さんと海くんのそれぞれの軽さと重さみたいなものがすごく気軽に、でもすごく確実に捉えて表現されていて、自分と似てるような、全然違うような、不思議な気持ちになりました。
好きなものに全身全霊で挑む人を見るのは気持ちがいいですね…!次の巻が既に楽しみです!
■読んでみる
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