■簡単なあらすじ
その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。
■おすすめポイント
主人公の幼少期のつらいお話や、三姉妹との出会いとほのぼのしたかけ合いが、バランスよく描かれているし、読み進めていくうちに、女性の優しさと、近くに人が居るという幸せを教えられる。
いろいろな意味で泣かせられる、儚さと強さを秘めた作品です。
いろいろ疲れていた心にじわじわと染み入るストーリー。
主人公の成長と共に他のキャラクターの人間模様。
ホッとできる作品。
これが、僕らの住む社会で、いまの時代に、それでも「成長」を目指して「勝つ」ということはどういうことか?ってことを、とてもストレートに描いてくれたと思うからです。
いつの時代もでも人間は変わりなく、苦しんで苦しんでもがいて生きていく人はいます。
この緩やかな衰退する飽食の現代であっても、やはりそれはかわりません。
「生き残る」というのは、そういうことです。
そして、成長することが、そのままストレートに「存在の生き残り」を賭けることになってしまうことは、実は結構よくあることだと僕は思います。
物質的な物が満たされている現代日本社会や先進各国は、既にお金による競争よりも、存在意義(たとえば名誉とか)を賭けた実存の競争をしているような気がするからです。
まぁそこまでいかなくとも、人間の「生きる」本質として、自分の存在意義を失わないために、たまたま選ばれてしまった勝負の世界で、ギリギリの高みを目指し続けるしかない人生に、おもわず突入してしまって抜けられない、というのは、僕はよくあることだと思うんです。
そして、そのなかで孤独にさいなまれながらも、自己を磨き、一筋の細い崖の上を歩き続けるような人生というのは、こういうものだよって感じで見せてくれます。いや、素晴らしい漫画です。
■読んでみる
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