■簡単なあらすじ
「あの人、本当は怒りたいんじゃないの?」高校への進学を機に、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、ヒゲメガネの大学教授、どこか影のある25歳OLと、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。少年が家族の元を離れて初めて知る、家族の「罪」。自分もその被害者なのかもしれないが、加害者でもあるような気がする。割り切れないモヤモヤした思いを抱きながら、少年は少しずつ家族を知り、大人の階段を上っていく。前作から4年の沈黙を破った田島列島が、ユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、家族の元を離れて始まる、家族の物語。家族の元を離れて始まる、家族の物語。高1春、曲者揃いの住人たちと男女5人の共同生活を始めた直達。彼が淡い想いを寄せる25歳OLの榊さんとの間には、思いも寄らぬ因縁が……。
■おすすめポイント
たしかに登場人物たちの関係性は非常に複雑かつドロドロギスギスしているんですが、田島列島さんらしいユーモラスかつ軽妙でテンポの良い会話でストレスなく読めてしまう。
すべてのセリフに日本語の妙味(と言ったら言い過ぎかしら)が感じられ、すべてのコマに実在感が息づいている。
とにかく楽しく読み進めているうちに、主人公・直達くんの成長に目を細めたり、榊さんの深い絶望に何かしてあげたくなったり、いろんな感情が沸き起こる。
前作に続き、このマンガを好きな人とは無条件で友達になれそう。そんな気持ちになります。
合格した高校が家から遠いため、叔父の家に下宿する事になった主人公。
駅まで迎えにきてくれたのは叔父ではなく、綺麗なお姉さん。かつて、主人公の父と、お姉さんの母は不倫関係にあり…。
ドロドロしそうな設定ながらも、脇役たちの、ゆるい明るさに助けられながら、少しずつ、ゆっくりと前に向かって流れていく。そのテンポが心地よい。
■読んでみる
読むなら、電子書籍(ebookjapan)がオススメ!
下のリンクでebookjapanへ行けます!
コメント