■簡単なあらすじ
肉食獣と草食獣が共存する世界。そこには、希望も恋も不安もいっぱいあるんだ。チェリートン学園の演劇部員レゴシは、狼なのにとっても繊細。そんな彼が多くの動物たちと青春していく動物群像劇が始まる!!
■おすすめポイント
舞台はネズミやライオン、シカなど肉食動物や草食動物が
人間のような文明を持ち共存する世界。
もちろん、種族が違えば力も違う、体格だって食べるものだって当然違う。
だが動物たちは異種間で争うこともなく、ルールを作って生活をしていた。
しかし、とある学園の事件をきっかけに、動物たちの間に小さな亀裂が生まれていく…
今までに「異種共存」という世界をここまで踏み込んで描いた漫画があっただろうか。
人間の世界でも肌の色が違う、目の色が違うなどの違いはあるのものの
この世界で「自分と違う」ということの苦しみは、おそらく人間達の比ではない。
なんと言っても捕食者と被食者が共存する世界なのだ。
抗えぬ本能、理性、疑心、劣等感。そして友情、恋。それぞれの種の間で悩み葛藤する動物たち。
自分とは違いすぎる存在に出会い、変化していく主人公。
食殺事件という物騒な始まりだが、暗い話でなく読みやすく
妙に二面性のあるキャラクター達も個性的でグイグイ引き込まれてしまった。
繊細なのか図太いのか、温厚なのか凶暴なのかよくわからない
一風変わった主人公だが、なんとも妙な魅力があると思う。
動物の心情描写が巧みで、主人公の狼の抑圧と、狼だけれど怖い存在としてみられる自分と、理想は狼として強くなくていいという自己認識のはざまで、本能と理性が揺れ動いていきます。
動物ならではの本能や見かけというものが、人物描写を際立たせておりほかの作品にはない味が出ています。
さらには絵としてもこだわり満点で、例えば俳優のマチュー・アマルリックを参考にしたという目の動きにも注目してみてください。
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