■簡単なあらすじ
鮭とごぼうの炊き込みごはん、いわしの梅煮、たけのことがんもとこんにゃくの煮物、栗ごはん、トマトとツナのぶっかけそうめん、鶏肉のオーブン焼き、ナスとトマトと豚肉のピリ辛中華風煮込み、いちごジャムetc.……
■おすすめポイント
お料理のパートが素晴らしく、史郎(山岡ではない)は節約家なので買えないようなモノは出てこないし、絵と文章での説明が非常に分かりやすいです。
私は料理は下手なのですが、料理マンガで真似しようと思ったのはこれが初めてです。
普通のレシピ本より分かりやすいし、録画しておいた料理番組みたいにリモコン操作はいらないし、クックパッドは慣れている人向けなので説明不足。
こうして毎回料理を考えて丁寧に作品に仕上げるだけで、想像を絶する苦労があるかと思いますが、本気で料理をやっている人達は感覚が違うのかもしれませんね。
ほのぼのとしたゲイカップルの日常を料理をオチにしてまとめた作品です。いろいろあっても美味しいものを二人で食べれば幸せ、というのは男女でも男男でも変わらない。
人間の本質を示す一面でしょう。
料理を作っていっしょに穏やかに食べるのは家族の象徴ともいえる。読む人の心に響く構成です。
主人公はゲイで43歳でハンサムな弁護士です。
作中、本人も言ってますが、43歳でハンサムは横においても20代と変わらない体形を維持しているのはそれだけですごい。
すごいけども、なんでまた頑張って維持しているのだろうと周りは思うもの。
スポーツが趣味だからというのが一番簡単かつ説得力があるが、主人公は職場では黙して語らない。
個人主義に徹している。
それが、家に帰ると見事な手際で夕食を作り出す。しかも巧みに時短を図っている。めんつゆは自炊の強い味方です。
できた夕食は美容師をしているパートナーと美味しくいただく。まさに家族で家庭の風景です。ただ、それはそれで不安定さをはらんでいる。
主人公は冷静に将来、子どもができない未来を受入れ、それを埋めるのはお金だと言い切る。
そこは流石は弁護士だなと思う。
裁判はつまるところ民法が損害をお金に換算することを命じていることを基盤にしている。愛情も憎しみも生も死もお金に換算しなくては解決策は無い。数コマのやり取りだが案外、これがゲイの人達の死生観かもしれない。
■読んでみる
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